コラボレーション

2003版 その2

M-1の決勝進出者が発表になりましたね。

フットボールアワー
アメリカザリガニ
麒麟
スピードワゴン
りあるキッズ
千鳥
2丁拳銃
笑い飯

分布は
関東3関西5
吉本6他事務所2
若手4(スピードワゴン、千鳥、麒麟、笑い飯)
中堅4(2丁拳銃、りあるキッズ、フットボールアワー、アメリカザリガニ)

さて、そんなクリスマスムードも払拭するM-1グランプリまで後2週間をきりました。各コンビの細かい情報を今日から連載させていただきます。
その第1回目は
2丁拳銃。
1993年6月結成 1993年8月初舞台
主な受賞暦は
ABC お笑い新人グランプリ 優秀新人賞 1997年
NHK 上方漫才グランプリ  優秀賞   1997年
NHK 新人演芸大賞     新人演芸大賞1997年
OBC 上方漫才大賞     新人奨励賞 1998年

受賞暦というのは、あくまでも目安だと思った方がいいですね。その年度のメンバーによっても違いますし、何より関東と関西では賞そのものの数が違いますからね。
賞を受賞したこと無くても素晴らしい芸人さんはいますから。

さて、2丁拳銃の漫才といいますと、去年、今年と「百式」という100分間漫才を行いその存在感を表明しています。大阪からの上京組みの中にあっては、ルミネで定期的なイベントを行っていますし安定感は抜群といえます。

漫才のスタイルは今回の決勝進出者の中では一番オーソドックスといえるスタイルではないでしょうか。
題材の選択は時事ネタというよりは身近な共通体験を扱う事が多いと言えます。
ボケの小堀さんは語感に訴えるボケを好みますし、ツッコミの川谷さんは丁寧にそれを修正したりリードします。
受賞暦のメインに有る5年前どんな漫才をしていたかはわからないのですが、今回のメンバーの中ではあたりの柔らかい漫才だと言え、幅広い年齢層に受け入れられる漫才だといえます。

個人的な、見所としては最近小堀さんが漫才のときに好んで切る青色のスーツを当日着るのかどうか・・・。とまったく関係ないことをあげてみました。

アメリカザリガニについて。
1994年入社。
主な受賞歴は
ABCお笑い新人グランプリ 審査員特別賞 1998年
NHK上方漫才コンテスト  最優秀新人賞 1998年
   上方お笑い大賞    銀賞     1998年
   上方漫才大賞     新人賞    1999年
   上方お笑い大賞    最優秀技能賞 2002年
   上方漫才大賞     奨励賞    2003年

昨日の2丁拳銃が特定の年に受賞が固まっていたのに比べますと多少はばらけていますか。

さて、彼らの漫才と言いますとどうしても柳原さんの高音・高回転のツッコミが特徴的に言われますが、私としてはネタの出来不出来はボケの平井さんがどれ位柳原さんとの温度差をつけられるか、柳原さんのしゃべりの分量を削れるかにあると思っています。

技術的な話をさらにしますと、彼らの漫才は他の芸人さんがあまり好んで漫才の題材にしないものを題材にしたりする発想の豊かさが挙げられます。また4分くらいの漫才でしたら、接続部分を持たせてテーマを移行させるという手法を取らずに1本の題材で押し切る強さがあり、全体としてまとまったスッキリ感を与えてくれます。
(裏を返すと、ネタ選択をミスした場合に、接続部分から逃げる事が出来なくなるのですが・・)

個人的な見所としては結構やらかした時に顔に出てしまう平井さんの表情に注目と言いたい所ですが、どのネタであっても十分な練習量を感じさせるコンビネーションの良さがどれ位見られるかという所に注目したいと思っています。

さて、今日は優勝候補の大本命と言われている
フットボールアワーです。
コンビ結成は1999年。
結成からは4年と短いのですが、岩尾くんも後藤君もそれぞれ別のコンビを組んでいた時期がありますので、芸人としてのキャリアは十分あるのです。
主な受賞歴ですが
ABCお笑い新人グランプリ 最優秀新人賞 2000年
NHK上方漫才コンテスト  優秀賞    2001年
NHK上方漫才コンテスト  最優秀賞   2002年
   上方お笑い大賞    最優秀新人賞 2002年
   上方漫才大賞     最優秀新人賞 2002年
MBS新世代漫才アワード  優勝     2003年

まぁこれほど受賞歴が凄いコンビと言うものも歴史上あまり無いのでは、という感じですね。実に関西5冠。残す所はM-1優勝だけと言っても過言じゃないですね。
そして、去年のM-1で準優勝した事によりこのタイトルもリーチがかかっていると言ってもいい状態です。
一般視聴者は勿論の事、メディア、ライバル、そして審査員にも「フットボールアワーが勝って当然」と思わせる事に成功したら、それは過去の中川家・ますだおかだの時と同様アドバンテージになると言えます。

たしかに、かなりの天邪鬼な自分でさえ、優勝候補の筆頭に彼らがいるという事は否定できないのです。

さて、彼らの漫才のスタイルですが
題材はダウンタウン以降の漫才が得意にしてきたエリアから出てはいないと思われます。また、基本的に4分ぐらいのネタですと、一つの題材で勝負してくる事になると思われるのですが、昨日のアメリカザリガニとは違い、接続部分を上手く使う事により同じネタでも幾つものパターンで見せられる器用さがあります。

テクニカルな面で言いますと
ボケの岩尾君は「イラッ」とさせる笑いを多用し、語感にに頼るのではなく、「言い回し」によって笑いを増幅させる手法を好んで使うように思われます。
ツッコミの後藤君は、以前からかなり強めのツッコミを行うのですが去年辺りから、だいぶ「すかし」といいますか、強くつっこまずに話題を先に流す事も増え、漫才そのものがむやみに寸断されなくなってきました。
それと、ココが注目して欲しい部分なのですが、強いツッコミに見えて後藤君はあまりボケの岩尾君を叩くという手法を取らないのですね。とかく「ツッコミ」と言いますと「強く叩く」という風に思われがちですが叩かないツッコミのバリエーションがこんなにも多いのかと味わってください。

まぁ、「クイズアニマル動物」を持ってくれば決勝にはすんなりいけると思いますし、そこで新ネタ下ろせる位の度胸があれば必然的にフットボールアワーに優勝が転がってくると思うのですが・・・
何よりも勝負は1回戦で1番くじなど引かずに4~6番くらいでやれればという事だと思います。

さて、今日は千鳥について。
結成は2000年7月。
主な受賞歴はございません(笑)。
過去にオンバトに4回出場していますが、4回とも見事にオフエア!因みにその時の成績は10位、10位、9位、8位。
地元大阪大会、出身地に近い香川大会に出てもです。
公式のプロフィールで大悟さんの趣味は「酒」。
なんともマイナー臭がただよっています。

でもって、私は彼らの漫才好きです。
関東在住ですから、なかなか彼らを生で観る事は出来ないのですが、今年のバッファロー吾郎さんのホームラン寄席で観覧し、その後もファンダンゴ!やGAORAで観ているのですが、面白いですね。

顔はコンビの2人とも強面の部類じゃないでしょうか。
喋りで使う「岡山弁」もお世辞にも綺麗な言葉とは言えません。
カツゼツや間とか技術的な部分でもっと上手い芸人さんはいっぱいいるでしょう。

話は変わるのですが、千鳥を見ている時に「島木譲二」さんをイメージする事があります。
強面なんだけどやる事がアホでアホで、でもどっかカワイイといいますか。他の人がやったらヘタクソ!で終るものがそうはならない彼らの味があるんですよね。

細かく分析するほど彼らのネタを見ていないので(今回用に録画してあるモノをひっくり返して見ていたのだが・・何故か千鳥のネタが見つからなくてね・・)
題材は身近な話題が多いと思います。ですから、突拍子も無い題材という事はないとおもいます。
そうそう、個人的な感想は今回決勝進出のコンビの中ではボケ(大悟さん)がわりと漫才のリード線を持っているコンビではないでしょうか?
ホント個人的な意見では100人位の狭いスペースで20分位の長いネタですと堪らない味が出るとおもうんですよね。。
見所は緊張すると笑っちゃう大悟さんがちゃんと漫才できるのか・・っていう所でしょうか。

今日は笑い飯についてです。
2000年7月結成。
主な受賞歴は
    上方漫才大賞   新人賞  2003年
    上方お笑い大賞  新人賞  2003年
ABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞2003年
受賞は全て今年ですね。
去年の今ごろは「笑い飯」って誰?状態だったわけで、そこから考えますと物凄い事だと言えます。あと、コンクールではないのですが、実は笑い飯は今年の学園祭に最も吉本で呼ばれた芸人さんであります。
それほど、去年のM-1決勝進出が与えたインパクトがあったという事になります。
彼らの漫才のスタイルについては昨年の「M-1」分析などとしてこのHP上にテキスト化していますので、技術的な部分は今日は触れるのを辞めておきましょう。
実は個人的な予想で「笑い飯」が今回決勝に上がってくるというのはとても意外な結果なのです。
去年のM-1の時島田紳助さんが
「変にまとまっていないのが良い」
と言われていたのですが、今年何本か彼らの漫才を見ていて何も変わっていないですね。
イビツなままなんですね。
漫才と言うもののセオリーといいますか、コンビ間のコンビネーションとかそういうものに進歩が無いんです。
未だに噛みますし、うまい事切り抜けたりしないんですね。
イビツなままです。

これは今年は厳しいかな?と言うのが正直な予想だったのですが、今年もきっちり選ばれたという事は、M-1としてはこの面白ければスタイルなんてどうだって良いという愉快な破壊者を受け入れたという事になります。

見所はとにかくボケ倒します。
題材は案外シンプルなものが多いですがボケ倒す為他のコンビよりはるかに多い数のボケが見れるという所に注目です

さて、今日は麒麟です。
結成は99年10月 初舞台は00年11月となっています。
主な受賞歴は
    笑わん会       第2回  優秀賞
ABC お笑い新人グランプリ2002年 最優秀新人賞
    上方お笑い大賞   2003年 新人賞
結成も最近ですし、本格的な受賞はこれからなのでしょうか。
元祖M-1シンデレラボーイ・・・2001年松本人志が驚いた・・ホント彼らの第1回M-1決勝進出によってM-1の価値がグッと上がったのは言うまでも有りません。

M-1後TV等のメディア露出も増え今ではBaseの看板の1組に堂々おさまっています。

さて、彼らの漫才の特徴について書きましょう。
「ウーハーイリュージョン」そう称されるボケの川島くんの低くも通る声が彼らの最大の武器である事は言うまでも無いでしょう。
ではどんなボケを多用するかと言いますと
1つ目は「ツッコミ」の田村くんの動きに川島くんが音(ないし言葉)を入れていくと言うもの。
実はこれ漫才的にみますととても面白い構造をしていまして、ツッコミの田村君の動きが結果的にボケているようになるという構造なんですね。
いわゆる「アテレコ」なんですが、これはいざやるとなると相当練習量がいりますし、何よりも技術といいますか「芸」だと言えます。
2つ目が川島くんが普通の事を英語やまわりくどい表現を独特の低い声でかっこ良くしてしまうというもの。
ダイナマイト関西など大喜利で彼が好んで使うボケの種類はこちらだと思われます。
映画のナレーション的なものをボケに使うと言うのは知っている限りで言うと、DonDokoDonのぐっさんの方が早く、次にライセンス等も使うのですが、この2組の場合どこかで聞いた事がある(下敷きが分かるようなボケ)で有るのに対して川島くんの場合オリジナル的なものがほとんどです。

さて、M-1の見所としては川島くんが演目が終わりどれ位深いお辞儀をするか。というのも有るんですが、他に川島くんが相方の田村君を「何に譬えるか」というのも注目したいと思います。

M-1の個別分析最終回は「りあるキッズ」です。
コンビ結成は1996年5月
TV番組の「第2のダウンタウンを探せ!」だった事は余りに有名ですね。(観てました・・・)
主な受賞歴は
ABCお笑い新人グランプリ 1999年 優秀新人賞
       上方漫才大賞 1999年 新人奨励賞
    上方漫才コンテスト 2000年  優秀賞
      咲くやこの花賞 1999年 大衆演芸部門
今宮子供えびすマンザイ新人コンクール 1998年 福笑い大賞

そうそう、安田君は関西大学に合格が決まったそうで。
僕の記憶が正しければ、彼らがコンビを結成したきっかけになった番組での
「今一番面白い物は?」の答えが素晴らしかった様に憶えてます。

ファン必見キムタクの細胞!

実は今回出場するコンビの中で唯一今年になってからのネタを見ていないのですが、インタビュー等を見ますとネタの題材の選び方などは少し変わったのかな?と思いました。

普通に今僕らが日常であったことを話せばウケルんですよ・・

いわゆる「あるある」高校生の出来事ではなくてリアルに高校生の「ある」話。ちょっと観たいですね。

題材のチョイスは身近なものから時事的なものまで漫才の王道でしょう。
技術的な部分ではボケが緩いのですが結構強引なボケをします。
突っ込みは本当にボケの邪魔をしないようにリードする感じで。

観易い反面、彼らでなくても・・というのが正直去年までの印象だったので、今年のそのスタイル変更によりどのように変化したか楽しみです。

本日はスピードワゴンです。
1998年結成。
主な受賞歴などは公式には発表されていません。

去年のM-1で劇的に敗者復活をしオンバトのチャンピオン大会にも駒を進め一気に知名度もUPした感が有るのですが、個人的には今年前半は漫才にネタが偏っていたのに対して、後半は割りとコントもやったりしていたように思われます。

題材的には身近なネタが多いと思うんですが、スピードワゴンらしさは「青春」と言うものを究極的に青臭く味付けしドラマ化する部分にあります。似たモノとしてアンジャッシュの「アンジャッシュコント」が有るのですが、これと方向性は同じですね。
ただ、これはどうしたってコント色が強くなってしまうため漫才として中に織り込んでくると言うよりは、導入部分とか接続部分での味付けになると思うんで、ここで笑いを取るという事は、漫才としてはちょっと分断される印象を残し易いように思います。

今回の決勝進出のメンバーの中において決めゼリフと言うのが浸透しているのは彼らくらいでしょうか?潤さんの「ヤイ!あたしゃ認めないよ」はそれだけで味があるのですが、今回はこれを使ってくるのでしょうか?

今回のメンバーの中では最も策士の側面もスピードワゴンにはあります。去年のM-1決勝で実はヒーローモノのネタを2本用意していたのが彼らでした。今年も同じように同系統のネタを2本用意している可能性もあり、本決勝まで残れば面白い存在になるでしょう。


さて、今日はM-1の最後の一組、そう敗者復活枠についてです。

M-1の特番でますだおかだのますださんは
「勝率の良いコンビが決勝に上がってこなかったのでそのコンビの活躍に期待したい」
というような事をコメントしていましたが、これは具体的には
ハリガネロック、おぎやはぎ、ダイノジ、アンタッチャブル
あたりを指しているんでしょう。

確かに、今回のM-1は関西の若手に偏りが有るので関東の中堅の進出はバランスの上でも期待されるし、出てくれば決勝まで勝ちあがる可能性も十分に考えられます。

その上で、
梅田VSbaseの構図がはっきり見える大会でも面白いなと。
そうなりますと、梅田組からもう一組出てもいいかななんて考えるのです(そうすると、3組3組になるので)。

もう一方で、
今回は所謂「麒麟枠」と言いますか「飛び道具枠」がそれほど強烈では無いというものも感じているんですね。
千鳥もりあるキッズも去年ちゃんと準決勝まで駒を進めているわけでありまして。

そうなると、
ホントお前ら誰?的なコンビや、
これって漫才で括って良いの?的な漫才が
ひょっこり出てきても良いかな・・なんて考えてしまうのです。

ですが、個人的には去年も言いましたが敗者復活枠から決勝に進んだコンビはやはりよほどではない限りテンションの違う場所でネタを3本こなさなければならないと言うのは相当の負担になると思われます。
極端な話、観客に向かってやる漫才と審査委員にやる漫才ですからね。先生に向かって話すのと、友達に向かって話すのと位の違いが有るという事です。

敗者復活で誰に勝ちあがって欲しいか。

そういう個人としての願望は勿論有ります(複数組ですが)

しかし、じゃあ誰が勝ちあがると思うか?
という問いにホイと簡単に答えが出せないくらい実はこの敗者復活戦は激戦だといえます。
さて、去年も行いましたM-1を数字の部分から見てみようという試みを今年も行います。

まず、今回の平均点は85点でした。
これ多分去年より高いように思います。
(平均点が高い=今年のレベルが高いという事ではないのでご注意を)
各審査員がどれくらいの点数を平均で出したか点についてですが、
高い順に並べますと
島田洋七さん   804
島田紳助さん   801
ラサール石井さん 781
カフスさん    771
南原さん     755
大竹さん     744
松本さん     730

一番甘いといえる洋七さんと松本さんの「差」が74点で一組平均で約7.5点ほどの差があると言えます。

次に各審査員の最高得点と最低得点の差の大きさを見たいと思います。開幕直前番組で大会委員長の島田紳助さんが
「得点のメリハリが大きい審査員ほど自分の中の評価基準がしっかりある」
というような趣旨の発言をしていたのですが・・・
「差」の大きい順に並べてみますと
松本さん   27点
洋七さん   22点
カフスさん  19点
紳助さん   19点
ラサールさん 17点
大竹さん   15点
南原さん   14点
となります。
一番点を出さなかった松本さんが1番で、2番目にもっとも点数を出した洋七さんが入っています。
この事から甘い評価点だからだとか辛い評価点だからというのと、「メリハリのある評価」というのは一致しないことがわかります。

さて、分析はどんどん進みます。
今日はもう少し細かい分析を行いますね。

最初は各審査員が自分の中でどのような順位をつけたかという事です。
まず、実際の順位を整理しますと、
1位フット、2位笑い飯、3位アンタッチャブル、4位2拳、5位りある、6位スピードワゴン、7位アメザリ、8位麒麟、9位千鳥
でした。
この順位順に左から順番に何位だったかです。

カフスさん 1、2、3、3、5、9、7、6、8
大竹さん  2、1、3、4、4、6、8、9、7
石井さん  1、2、2、4、6、4、8、9、7
洋七さん  1、2、5、2、4、7、5、8、9
南原さん  2、1、4、3、7、7、5、9、6
松本さん  1、2、4、5、3、7、8、6、8
紳助さん  2、1、3、4、5、6、9、7、8

この順位を基に各コンビの平均順位を出しますと
フット 1.4
笑い  1.57
アン  3.42
2ケン 3.57
りある 4.85
SPW  6.57
アメ  7.14
麒麟  7.7
千鳥  7.57

実は他の分析(去年やった各コンビの最高得点最低得点を削る方法)によっても、今回はアンタッチャブルと2丁拳銃、麒麟と千鳥の3位4位争いが接戦で8位9位争いは逆転可能だったと言えます。

さて、上の各審査員における順位ですが、実際の順位と比べて面白いのは南原さんの順位は実際の順位と1つも被っていないんですね。他の審査員は2~4つ被っているんですが・・。

続いてのデータは
各コンビの点数の中で、審査員の得点の順番をつけてみました。
(左から順番に出番順で、千鳥・麒麟・SPW・笑い・2ケン・フット・りある・アン)

カフスさん 4、3、6、2、4、4、1、5、5
大竹さん  5、6、4、6、6、6、6、6、4
石井さん  1、4、1、5、4、3、5、3、1
洋七さん  6、1、2、2、1、1、3、1、3
南原さん  2、5、5、6、3、2、6、7、6
松本さん  7、6、7、2、7、7、3、3、7
紳助さん  2、1、2、1、2、5、1、2、1

さぁて、これだけデータを並べていきますと、ググつと分析しやすくなってきました。というわけで細かい分析に入ります
今日は、これまでの解析データを基に、各コンビ、審査員について分析を行います。

まぁ、さっくりとした分析なので、特に悪意は無いので勝手に今回の情報の一部分だけを取りだして、決め付けたり、拡大解釈をしないことをお願いいたします。

審査員分析
カフスさん
最も実際の順位と自らの順位が近かく、点数も平均的に入れています。ただ、スピードワゴン・アンタッチャブルへの評価は低めに出ているので、強いて言うならば関東に厳しいと言えますでしょうか。
大竹さん
全体的に低めの点数を付けていますが、これという程甘い点数を入れているという傾向もありません。ただ、カフスさんとは逆に関東勢には多少点数が入っているので、関東に甘いとも言えます。
石井さん
全体としては中間点を入れているのですが、千鳥は公表どおり5点UPしているのを除いて、アンタッチャブル・スピードで審査員の中で最高得点を出しているように関東に甘い審査といえます。
洋七さん
全体的に甘い評価といえます。特に2丁拳銃・アメザリ・リアル・麒麟など正統派の関西漫才には高得点を入れています。その一方で、千鳥には点数がはいらず・・・。
南原さん
高評価と低評価がはっきりした審査。ご自身が面白かったと絶賛していた笑い飯も実は全体的に見るとそんなに高い点数とはいえず、結果的にボヤけたか。千鳥・2丁拳銃・アメザリには高評価。
松本さん
全体的に辛い評価だが、メリハリは効いている点数の入れ方。特に点数で言えるのは、笑い飯・フット・りあるには高い点数といえます。
紳助さん
全体的に甘い評価。そんな中厳ししジャッジを下されたのがアメザリ。紳助さんの最低点。後は上位と下位で順番が多少ずれているが、3・4・5・6位は実際の順位どおりと面目躍如。

各コンビの分析
※(Aクラス1~3位、Bクラス4~6位、Cクラス7~9位)
千鳥
結果的には最下位になってしまったが、審査員の中で最下位の評価を下したのは洋七さんだけ。ただ、逆にBクラス評価も南原さんだけだったのが9位の結果になってしまった。
麒麟
3人(大竹さん・石井さん・南原さん)の関東審査員から9位の評価を受けたのは出演9組中最多。そのため審査方法が変われば今回の最下位でもおかしくなかったコンビ。それの順位を押し上げたのは松本さん・カフスさんの6位評価。
スピードワゴン
第2回大会では談志さんからキツイ評価を受けてしまったが、今回はカフスさんの点数が伸びなかった。彼らにとってあそこの席は鬼門なのだろうか?ずば抜けての好評価も無かったのだけど・・
笑い飯
今大会唯一、全審査員から90点以上を勝ち取ったのは、最早運だけとはいえない存在に成長した証。全審査員からAクラス評価ですからね。お見事!
2丁拳銃
Cクラス評価が全くなく安定した評価。本当にアンタッチャブルとは接戦だったことが全データが物語っています。
アメリカザリガニ
7人中5人からCクラス評価。これでは千鳥・麒麟と順位の変動があってもおかしくなかったのだが、そんな彼らを7位に押し上げたのが洋七さんと南原さんの5位評価。
フットボールアワー
笑い飯ほどの爆発力は無かったものの、万遍なく高得点の上キッチリ7人中4人から1位評価を受けたのはチャンピオンにふさわしい横綱相撲。
りあるキッズ
単純に数字だけ見ると、2丁拳銃との差は少ないように見えるが、データでは逆転不可能な差となっています。Aクラス評価は松本さんだけ。南原さんからはCクラス評価。結果5位は妥当といえます。
アンタッチャブル
2丁拳銃との接戦を制したのは、アンタッチャブルがAクラス評価を4人から受けたのに対して2丁拳銃が3人だったこと。敗者復活からの勢いを出し切れたのではないでしょうか?


© Rakuten Group, Inc.